清掃と掃除の2つの大きな違いと、単なる掃除から清掃に変える5ステップ

職場向け
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5Sの3番目は【清掃】です。

でも、5S活動を徹底している会社ならともかく、一般の家庭や小さな事務所などでは、清掃って、普段はあまり使わない言葉ですよね。

それこそ、清掃って普通の掃除とどう違うの?って疑問に思いますよね。

まぁ通常の場合は区別しなくても特に問題ないのですが、違いを知っているとちょっとだけお得だったりします。5S活動をするときには必須の知識ですしね。

ということで、この記事では、清掃と掃除の違いについて、みんなの5S流に書いてみたいと思います。

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清掃は掃除よりも上?

一般的には、清掃も掃除もほぼ同じ意味だけど、清掃の方が掃除よりもしっかりやる感じ?といったイメージがあると思います。

あながち間違いではないのですが、その違いをちゃんと言える人ってあまりいません。

よく間違う例として、自分でやるのが掃除で、業者さんに依頼するのが清掃っていうイメージです。これは完全に間違いなので、もし、あなたがそう思っていたら、ぜひその考えを変えて下さい。悪いようにはしませんので。

では、清掃と掃除の違いをみてみましょう。

デジタル大辞泉での掃除と清掃の違い


「掃除」をデジタル大辞泉で検索してみると・・・・・・

そう‐じ〔サウヂ〕【掃除】
[名](スル)
1 はいたりふいたりして、ごみやほこり、汚れなどを取り去ること。「庭を掃除する」「ふき掃除」
2 社会の害悪などを取り除くこと。「政界を掃除する」

続いて、「清掃」をデジタル大辞泉で検索。

せい‐そう〔‐サウ〕【清掃】
[名](スル)きれいに掃除すること。「室内を清掃する」「清掃当番」

第1の意味は掃除も清掃も同じように見えますね。とはいえ、間違っても「2つの違いは『2 社会の害悪などを取り除くこと。』が含まれるかどうか」ではないので注意が必要です。

冗談はさておき、注目すべきところは清掃の説明の中に掃除が出てくることです。

みんなの5S流:清掃と掃除の違い


大辞泉のように、一般社員から会社経営者、主婦、学生、各種団体、公務員といった幅広い層に向けて作られた辞典は、言葉の意味の明確な違いを調べるのには不向きです。それは、立場や状況、団体によって言葉の意味が変わるからです。

例えば、「おはよう」は一般的には朝のあいさつですが、某業界などでは、その日初めて会った人に対するあいさつということで、夜中でも「おはよう」と言うことがあります。

これは使い方の間違いではなく、文化・習慣の違いですよね。昼夜の区切りがなく働いている人には、その方が都合がいいのでしょう。

ここでは少し踏み込んで、5Sを行う場合の清掃と掃除の違いをお伝えしますね。

掃除とは

みんなの5Sの【掃除】
ホコリやごみや汚れといった異物を除去すること

ほぼ大辞泉の定義と一緒ですね。

つまり掃除は「異物を除去する」という言葉が含まれているように「今、異物があって汚い状態だからキレイにする」というニュアンスを感じていただければと思います。

ちなみに、「ホコリ・ごみ・汚れ」も、専門的には異物の三要素として区別されています。また、それぞれ掃除の方法が違います。ただここではとりあえず、言葉のイメージのままとらえてください。

清掃とは

みんなの5Sの【清掃】
「整理・整頓」された空間(部屋)を掃除してキレイにすること。また、同時に異常がないか点検すること。

5Sの1つだけあって、大辞泉とかなり違いますね。

重要なところは、

清掃は、キレイにするために掃除をすること。
清掃は、掃除中に異常があるかどうかも点検する。

の2点です。

ちなみに、わざわざ【「整理・整頓」された空間】という言葉を使っているのは、散らかったモノを片付けることも、広い意味での清掃や掃除の一部だという解釈があるからです。

清掃と掃除の違い


清掃と掃除の言葉の意味を、みんなの5S流に書いてみました。この言葉の意味から清掃と掃除の違いをみてみましょう。

まず、清掃は「掃除と点検」の2つの要素があります。この時点で、清掃の中に掃除が含まれる「清掃 > 掃除」の図式が成り立ちますね。

また、清掃は「キレイにする」という目的のために掃除をします。それに対して、掃除は異物を除去するという行為そのものです。

その例として、清掃作業とは言いますが、掃除作業とは言いません。掃除が「異物を除去する作業(行為)」そのものだからです。

清掃には「キレイにする」また「異常がないか点検する」という目的があるので、同じ掃除の作業をするにしても、単に異物を除去するだけではなく、「キレイかどうか」「異常がないか」などを意識することになります。

清掃の方が掃除よりも細かいところまで気を張るから、結果として、同じ作業でもより質が上がりキレイになります。

まとめ:単なる掃除を清掃に変える方法

清掃と掃除は、明確に違います。

繰り返しになりますが、

・「異常がないか点検する」要素があるかないか
・「キレイにする」という目的意識があるかないか

の2点で大きな違いがあります。

では、単なる掃除から清掃に変えるにはどうしたら良いのでしょうか。

単なる掃除から清掃に変える5ステップ
1.単なる掃除と清掃は違うということを知る。

2.キレイな状態はどんな状態かを強くイメージする。

3.そのイメージに合うように意識して掃除をしてみる。

4.掃除をする場所やモノに異常がないか意識する。

5.2~4を繰り返し、改善しながら習慣になるまで続ける。

これは習慣化のプロセスを応用した5ステップで、イメージを強める方法など、もっと具体的な方法もあります。

ただ、今までとの違いを意識して行動することだけでも十分効果が上がります。

ぜひ、単なる掃除から清掃へとレベルアップして、キレイな状態の維持を目指してくださいね。

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